ベトナム・ホーチミン市の南東に所在する、アジア最大のマングローブの森を訪れました。雄大な自然の姿は圧巻!湿地帯に生息するマングローブの樹や森を紹介させてください。

実はこの森、1970年代に米軍により強力な枯葉剤を散布された場所。この辺りの植物は全滅し、砂漠化されてしまったのだそうです。

国民たちの手で一本一本植樹されて、現在では湿地帯に7万5千ヘクタールのマングローブの森が蘇りました。元の森の75%が再生されたのです。

国民の愛に助けられて見事に蘇った森、自然の力ってすごいですね。

マングローブは湿地帯に生えます。左上に種が写っています。艶やかなターコイズブルーのカニにも遭遇!これは子供のカニです。大人になると色が落ち着いてきます。

ここに生息しているのは30種類ほどのマングローブ。種で増えていくそうです。

湿地帯に生えていますので、種が水面に落ちる時に「ポンッ」という音がします。森に響くその音、情緒がありとても心地よいのです。

静かなお部屋で動画を再生してみてください。ポンッという音をお楽しみください♪

種はいっぱい落ちてきますが、それが全部大きな樹になるわけではありません。生え始めの頃はヒゲのようなものが水面からツンツンと出ています(下の写真参照〜無数の根のようなものが出ている)。

育っていくものにはやがて葉がつきます↓。

再生された森には、野鳥たちも帰ってくるようになりました。5月から10月までの間、ダイサギ(白い大型のサギ)やクロサギが繁殖します。何百万羽という単位の野鳥が生息しているそうです。

野鳥たちは樹の上に巣を作ります。だから横からや下からは見ることができません。木製の展望台に登って上から眺めてみました。

その動画を下に貼り付けました。75,000ヘクタールもの大きさを誇るマングローブの森が果てしなく続く景色。360度見渡す限り地平線ならぬ森平線!?

白いダイサギは羽を広げると1~2mほどある大型の鳥。たくさん飛んでいる様子はたいへん美しいのですが、iPhoneで撮影したためちっちゃく写っています。

動画の方には野鳥の声も入っていますが、風の音が途中で大きくなるので音量を下げてお聞きください。


こんな美しい森を破壊して砂漠にしてしまった人間がいるなんて恐ろしくなる。

でも手作業で地道にこんなに広大な森を再生を手助けしたのも同じ人間。

「地球は人間だけのものじゃないんだ」と、改めて気づかされました。

自然を尊び、自分も他人も自然の一部として尊重しあえる、そんな世の中にしていきたいな〜と思いました。心も自然の雄大さにつられてしまったようです。