白い花の庭づくり真っただ中、セミアです。
今朝アップした記事『香港で見た 垂直庭園!崖面ロックガーデンにも取り入れたい』で、フランスの植物学者パトリックブランさんの創る、垂直庭園に魅せられたお話しを書きました。それで、ジブンでもそのエッセンスだけ取り入れて、うちのほぼ垂直のロックガーデンを緑化したい!という大志(!?)を抱いているのでございます。
ただ、壁面緑化には時間がかかるだろうし、崖の下(ふもと)に木々を植えたり、岩場の土がある箇所に植物を植えたりもしています。木々が成長してきたら、下半分だけは岩肌が隠れる予定です。巨大な植物『アカンサス』の白花も斜面の中腹あたりに植栽しましたから、成長してきたらうまく岩面をおおってくれるのではないかと思います。
ふもとの植栽以外にも、直接なにか植物を岩に植えたいなと、ずっと考えていました。垂直な岩面には、自然に自生する植物達もすでに生えています。たとえば『シダ』とか『ヤツデ』。それから薄紫色の花が咲く『タマアジサイ』も生えています。
シダ類も好きなので、なにか最適なものがないだろうか?と探していたところ、『鹿角シダ』に出逢いました。オーストラリアプランツ専門家Mさんが、板に結わえ付けて『鹿角シダ』を育てていたのです。
この不思議な形をしたシダ類の植物を、わが垂直ロックガーデンの壁面をカバーするように、植栽できないか?と考えています!
『鹿角(ビカク)シダ』は、別名を『コウモリラン』ともいいます(学名はプラチケリウム)。原生しているオーストラリア、やニューギニアでは、木に着生して生きているシダ類の植物なんです。
木に着生しているというのは、木を抱っこするように存在していて、根が土についていないということです。パトリックブラン氏も「植物には土はいらない」と言っていましたが、光と水と養分があれば成長してゆけるんですね。「身をささえるために土が必要なだけ」ということで、違う角度から植物について知ることができ刺激になりました。
『鹿角シダ』の場合、土がなくてどうやって生きてゆくのか?というと、水を保持しておくポケットのようなものを持っているのです!おもしろいですね。いろんな種類があるのですが、イメージ的にはこんな感じ↓で、木にくっついているのです。
最近ではこのビカクシダが、オシャレなお店の軒下にぶら下がっているの、たまに見かけますよね!?観葉植物として育てる場合は、葉の部分にスプレーをシュッと時々かけてあげるのだそうです。
自らお水をためておく場所は『貯水葉』という部分です。この貯水葉の中心には、ぐるぐるに巻いてあるような“根”があります。葉っぱの中に根をしまい込んであって、そこにお水を溜めているんですね。植物って、ほんとうにスゴイ!
この『貯水葉』という部分の他に、写真のように垂れ下がった葉もあります。これは『胞子葉』といいます。シダをよく見ると、黒いポツポツが見えますよね。あれが胞子。あれがついてる葉を胞子葉と呼ぶのですね。
『実葉』と『外套葉』という言い方もあるようです。実葉は古くなると、茶色になって落葉します。けれども外套葉は、成長が終わって褐色になっても葉が落ちないのだそうです。
このように、二部構成になっているユニークな鹿角(ビカク)シダの姿は、海外の写真で野生の生息姿を見ることができます。熱帯地域に約18種類ほど生息しているそうです。
その中でも、オーストラリア東海岸沿いに生息している『プラティケリウム・ビフルカツム』という種類は、環境適応力に優れているため、耐寒性・耐暑性が備わっていて、日本でも育てやすい品種だそうです。
さてさて、朝の記事で「パトリック・ブラン氏が水耕栽培に使うフェルトの変わりになるかも!?」と思ったものがあると書きましたが、それは、ランの栽培などで使われる「水苔」です。
「なーんだ、フツーじゃん!」と思った方、ゴメンナサイ!室内で育ててる場合も、ヤシガラに水苔をそえた所にビカクシダを貼付けていますものね。
この水苔を『貯水葉』の裏側あたりにくるようにあてがった状態で、岩場の少しやわらかめな部分にピンで固定するのです。ピンで固定するのは葉の部分になります。
しばらくすると、この植物が自身で岩を抱っこしはじめて、どんどん株を大きくしてくれるのではないだろうか、と夢想しています。
こんな、可愛らしい苔玉でつくられた観葉植物バージョンのものを見つけました〜!
長くなってしまったので、今日はこのへんで!
では、また明日ヾ(❀╹◡╹)ノ゙