(2013年7月7日の記事を移植しました)

少し前に、憧れのガーデンデザイナーであり師匠でもある先生の「ガーデニングの歴史」についてのレクチャーを受けました。

心の底からわき上がる様な喜びが感じられたひとときでした。

この記事の写真は、師匠が創ってメンテナンスをしている美しいイングリッシュガーデンで撮影したものです。

レクチャーの中で、世界中全てのガーデンの起源となっているのは、イタリア発祥の「ローマ・ガーデン」なのだと知りました。

イングリッシュガーデンやフレンチガーデンそして日本庭園など世界には名の知れたガーデンが存在しますが、それらを含む全ての元は、ローマ発祥だったのです。

歴史の話題のあとは、現代を代表するガーデナー達の話題になりました。

その中でも特に先生が尊敬するという、キャロル・スミスさんの本に興味が湧いたので、すぐ購入しました。

キャロル・スミスは「植物の形』」によって、ガーデンをデザインするガーデナーさんです。樹形など、植物の「全体の姿」もいろいろあります。クリスマスツリーみたいに三角形に育つ木、入道雲みたいにモクモクの形、まっすぐ円柱のように伸びる植物、いろいろあります。

「葉っぱ」を観察しただけでも、実にさまざまなシェープの葉があります。

手の平のような楓型のもの、シダのような櫛形、ハート形、縦に長い葉、針の様に尖ったもの、まるっこい葉っぱ、などなど。

もちろん「花」にもユニークな形をしたものがあり、形もさまざまで目を楽しませてくれます。

日本の公園や駅前広場のガーデンコーナーは、色とりどりの“同じ花”(や似た背丈の花)同士を組み合わせているイメージです。

多くの人が、花の植え付けをする時に「色」を考えて選んでいます。

キャロルさんのガーデン作りは、花のカラーよりも「」に注目して、美しく目に映るガーデンをデザインしていくのだそうです。

目に飛び込んでくる「形」は、私達の気持を動かしますので、形を考慮してゆくことは、とても大切なことだなと思います。

形の組み合わせによって織りなされる雰囲気により、その庭にいる人の情動が心地よく動いていくでしょう。

そう思いながら周囲を見渡すと、また違った目で庭を楽しめますね。

”まんまる”や”背高とんがり”などが一緒に目に飛び込んでくると、自然なバランスを感じる様な気がします。

「形」を考慮するにあたり、とても大切なのが周囲のエクステリアです。花や樹木など植物以外の部分です。

曲がりくねった玄関へと続く小径だったり、アーチ型に設えられたバラ、互いちがいにはめ込んだ枕木、楕円形の池、などお花や葉っぱ以外の部分の「形」を考えることが、素晴らしいガーデンを創る一番の秘訣なのです!

ガーデンは憩いの場所というだけでなく、新しいアイディアやインスピレーションを受け取ったりするスペシャルな場所です。

師匠のレクチャーを聴き、紹介してもらった本を見て、さらにガーデンに魅了されてしまいました。